チームの中におけるアスレティックトレーナーの役割
全日本大学野球連盟の中で日本で唯一の短期大学硬式野球部である「折尾愛真短期大学 硬式野球部」
少人数の部員で“2年間の挑戦”を繰り広げています。
そのような前例のない野球部の挑戦を率いるのが小田義樹監督。
私が学生トレーナーの頃から、監督とトレーナーという関係でチームに関わらせていただいております。
アスレティックトレーナー=チームコーディネーター
アスレティックトレーナーは、チームにおけるコーディネーター的な役割を担います。
- 選手とコーチングスタッフ
- 選手とマネージャー
- 選手と保護者
- 選手と医療機関
とのパイプ役となり、チームの『目的と目標』が達成できるように全体をコーディネートしていく役割を担います。
アスレティックトレーナーが現場で求められる「1対多」のコミュニケーション能力
多くの人と関わるアスレティックトレーナーは、スポーツ医科学の専門性だけでなく、高いコミュニケーション能力が求められます。
チームスポーツでは「1対多」と「1対1」のコミュニケーションをしっかりと使い分けて選手と関わっていく必要があります。
特に「1対多のコミュニケーション」では、全体の前で「個人」のパーソナリティを絶対に否定しないこと。
これは、とても重要なことです。
全体の前で「個人」を否定、攻撃して良いことは何もないです。
そこから負の空気が充満し悪循環を始めます。
否定された選手だけでなく、チーム全体にも悪影響を及ぼします。
しかし、全体の前であえて本気で叱ったほうがよいケースもあります。
それはどんなときかと言うと、チームで決めた「ルール」を破ったときです。
例えば『当たり前のことを素晴らしくやる』というチームのルールを決めたとします。
挨拶や整理整頓、攻守交替の際の全力疾走、カバーリングなど。
もし、チーム全体で決めたこれらの「ルール」をサボる、あるいは手を抜いてやっている選手がいたときは本気で叱ります。
その場の空気が一変することもあります。
ですが、叱られた選手は「なぜ叱られたのか」を理解しているので、腹に落ちています。
もし、選手が腹に落ちていないような時は理解できるまで徹底的に話し合います。
こちらの本気度が試されます。
手を抜いた選手のパーソナリティを否定しているのではなく、全員で決めた『当たり前のことを素晴らしくやる』というルールを破ったその事実に対して客観的に伝えるようにしています。
アスレティックトレーナーは、チームの方針を理解し「選手とコーチングスタッフ」のパイプ役となり、チームをサポートしていく役割を担います。
「凡事徹底」を貫き、“2年間の挑戦”を繰り広げる野球部を今後も微力ながらサポートさせていただきたいと思います。
お気軽にご相談ください
スクールアスレティックトレーナーの導入に興味関心がある学校関係者の皆様、まずはお気軽にご相談ください。
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