職場環境がメンタルヘルスに影響する?不調になる原因と対策を解説!
メンタルヘルスとは、精神面における健康や心の健康状態を表す言葉です。メンタルヘルスを健康に保つことはイキイキと生活するために欠かせません。メンタルヘルスの不調は様々な問題を引き起こす要因となるため、従業員がストレスを溜め込むことのないように対策を取ることが大切です。今回は職場でのメンタルヘルスについて、従業員が不調になってしまう原因や生じる問題点、対策方法を解説します。
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目次
職場のメンタルヘルス不調による問題点とは?
従業員のメンタルヘルスが原因で引き起こされる可能性がある2つの問題を見てみましょう。
従業員のモチベーションが下がり生産性の低下や勤怠に影響を及ぼす
メンタルヘルスが不調をきたすとモチベーションが下がり、生産性も低下しがちになります。また、脳機能が低下すると人との関りを避けがちになったり、物事への関心が薄れるようになったりします。すると、「今日は仕事のやる気が起きない」「人と会いたくないから会社に行きたくない」と考えるようになり、遅刻や欠勤が増え、勤怠にも影響を及ぼす可能性があるのです。
重大なミスやトラブルが発生しやすくなる
メンタルヘルスの不調は、見た目だけでは分かりづらいもの。だからと言って放置してしまうと、時に重大なミスやトラブルを引き起こす原因となってしまいます。精神と脳は密接な関係にあり、気分の落ち込みが続くと脳機能が低下して集中力や記憶力、注意力の低下などを招きます。
さらに睡眠障害による寝不足や肩こり、頭痛、疲労・倦怠感など身体障害にもつながるので、業務の正確性や安定性に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
職場のメンタルヘルスが不調になる原因例
職場のメンタルヘルスが不調になる要因は様々ですが、例として以下のようなものが挙げられます。
- 業務量が個人の能力に合っておらず、長時間労働や厳しいノルマが課されている
- 業務の評価基準が明確になっておらず、評価にバラつきがある
- セクハラ・パワハラなどのハラスメントがある
- 社員間のコミュニケーション不足で職場の空気がギスギスしている
- 職場のエアコンが機能していない、機械の騒音が響いているなど、物理的な不快感がある
職場環境を改善して従業員のストレスを減らすステップ
従業員のストレスを減らすためには、職場環境を改善してストレスの元であるストレッサーを排除する必要があります。しかし、職場環境を変えると言っても、何から始めるべきか分からなかったり、経費などの関係でいきなり大きく変えるのは難しかったりする場合もあるでしょう。
職場環境を適切に改善するためには、ステップを踏んで確実に対策を行うことが大切です。そこで、職場環境を改善するための3つのステップについて解説します。
1.ストレスチェックなどで職場環境を把握する
従業員の心の健康には、作業環境や方法、設備、労働時間、職場の人間関係などの様々な要因が関係します。まずは職場環境の何が従業員にストレスを与えているのかを把握することが大切です。ストレスチェックやアンケートなどで、ストレスの要因を探りましょう。労働安全衛生法では、従業員が50人以上いる事業所において、すべての従業員に対して毎年1回、ストレスチェックを実施することが義務付けられています。50人未満の場合は努力義務とされていますが、職場におけるメンタルヘルスケアの取り組みの一環として導入を検討してみてもよいでしょう。
2.浮き出た問題に合わせた対策を行う
次に浮き出た問題の対策を練り、実行します。例えばハラスメントや人間関係の悩みが多い場合は、相談窓口を設置する、仕事の量が多いと感じる声が多ければ、業務を効率化する工夫をする、評価に不満があれば評価制度を見直すなどです。
3.対策後は従業員からのフィードバックを得る
職場環境の改善は、行ったこと全てに良い結果が出るとは限りません。中には効果があまり得られなかったり、さらなる改善点が見つかったりすることもあります。対策後はそのまま放置するのではなく、対策によって何が変わったのか、何が原因となっているか、などを従業員にアンケートを取るなどしてフィードバックを得て、それを元にさらなる改善策や次の課題を探すことが大切です。
職場環境改善はメンタルヘルス対策として重要
従業員のメンタルヘルス不調は、当人だけではなく職場全体に影響を与えてしまう場合があります。従業員の心の健康を守り、ストレスを溜めないようにするには職場環境の改善が欠かせません。ぜひ今回ご紹介した方法で、従業員がイキイキと働けるより良い職場を目指してくださいね。