健康経営には女性視点は必要か|女性の視点を取り入れるべき施策とは
従業員の健康増進を経営的視点で考え、「投資」と捉えて戦略的に推進する「健康経営」。近年注目度が高く実践する企業も増えてきていますが、「健康経営には女性の視点が必要だ」という意見を聞き、それは本当だろうかと疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、健康経営には女性視点は必要か、そして女性の視点を取り入れるべき施策について紹介していきます。健康経営の施策をより良くしようと模索している方や、健康経営について詳しく知りたい方などは、ぜひ参考にしてください。
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目次
健康経営における女性視点の重要性
健康経営に女性視点があると、より優良な健康経営の実施に繋がると言えます。ここからは、健康経営における女性視点の重要性を紹介しましょう。
①働く女性の増加
健康経営に女性視点が重要である要因のひとつに、働く女性の増加が挙げられます。「女性の社会進出」は平成の時代に大きく進み、厚生労働省のデータによると2019年時点で「専業主婦」のいる世帯は全体の全世帯の3割ほどにまで減少しているのです。
職場にもよりますが、働く女性はもう決して少なくありません。(参照:図表1-1-3 共働き等世帯数の年次推移|令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-|厚生労働省)
②男性にはわかりにくい、女性が抱える健康課題
働く女性が抱える、女性特有の健康課題は多岐にわたります。まず挙げられるのが「生理(月経)」に関するもの。他に、不妊治療、妊娠、更年期なども心身の健康と深く関わるものの、上司が男性の場合にはどうしても理解できないことも多いです。女性でも個人差が原因で理解されないこともありますが、女性特有の健康課題を深く理解した女性視点で健康経営を実施していくこと重要です。
③女性の健康課題による労働損失の大きさ
働く女性が多いなかで、その多くの女性が抱えている健康課題を無視することは膨大な労働損失となるでしょう。出勤しているものの心身の健康上の問題によって業務のパフォーマンスが低下した状態のことを「プレゼンティズム」と呼び、東京大学の研究によれば「プレゼンティズム」が要因の経済損失は1人あたり年間30万円に及びます。(参照:プレゼンティーズムと健康経営|株式会社フェアワーク)
女性特有の疾病や月経、妊娠・出産・産後、育児などへのサポートがあれば、より高いパフォーマンスができる女性も多いと予想できます。
女性視点を取り入れるべき健康経営の取り組み
ここからは、数ある健康経営の取り組みの中でも女性視点を取り入れるべきものについて紹介していきます。
労働条件の改善
悪い労働環境や労働条件は心身に影響を及ぼすため、「労働条件の改善」は不可欠な取り組みのひとつです。労働条件の改善に女性視点が入ることで、女性が働きやすい環境づくりを目指せます。例えば、ライフイベントにかかわらないキャリアアップ制度の整備や、休暇、テレワーク、シフトなどの柔軟な勤務形態の整備などにより女性が働きやすい職場になるでしょう。
相談窓口の設置
心身の健康に関して悩みがある従業員が気軽に産業医や健康の専門家に相談できる「相談窓口の設置」も、重要な取り組みです。相談窓口は、女性視点を取り入れて女性が利用しやすいようにすることで、上司には相談しにくいことも相談して、適したアドバイスをもらうことができます。
ヘルスリテラシー向上
健康に関して適切に理解・解釈・活用する力「ヘルスリテラシー」の向上も、不可欠な取り組みのひとつです。セミナーや勉強会などを実施する上で、やはり女性視点を取り入れ、従業員が男女問わず女性特有の健康課題への理解を深められる機会を設けましょう。
現代の健康経営には女性視点が不可欠
健康経営における女性視点の必要性と重要性について紹介しました。女性特有の健康課題への取り組みは健康経営に必要不可欠であり、より良い健康経営を推進するのであれば、女性視点を取り入れることも不可欠と言えるのではないでしょうか。健康経営に関わる方などは、ぜひ女性の視点を取り入れることを検討してみてください。
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